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書評:「眼の誕生」A・パーカー著 渡辺政隆訳 草思社

副題:カンブリア紀大進化の謎を解く
原題:In the Blink of an Eye


著者は1967年生まれの英国生まれで、現在、英国自然史博物館の動物学研究リーダーである。

原著は2003年である。私は「人間の眼の誕生と進化、その構造」を期待して購入したが、その思惑は外れ、著者の目的は「カンブリア紀の爆発が起こった原因を解き明かす」ことにある。

学術的な記述が多く、十分理解はできなかったが、興味を引いたのは、下記である。

①5億4300年前から5億3800年前の間のカンブリア紀大進には、眼の発生が重要な役割を果たした。

②先カンブリア紀には3つの動物門しかなかった。カンブリア紀の後に38門となった。(その後、現在まで新しい門は発生しなかった)

③先カンブリア紀には生物は眼をもたなかった。

④赤い花が赤い色を出すのではない、白色の太陽光のうち、赤い色のみ選択的に反射し、他の色は吸収される。

⑤また、「赤い色」などない。実体は電磁波である。人を含め動物は「脳」で色を判別する。

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by kazuo018207 | 2017-06-01 08:50 | 読後感想  

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